刺しゅう初心者が刺しゅうを綺麗に刺すコツは、刺繍の図案を丁寧に写す必要があります。経験を重ねるうちに綺麗に写せるようになっていきます。
今回は、基本的な道具のご紹介と、身近にある道具や100均の道具でも写すことが出来るので、そちらもご紹介します。
刺しゅう図案を写すための基本道具
刺繍用の生地にデザインを転写するには、トレーシングペーパーとコピーペーパーまたはチャコペンを使用していきます。
デザインをトレーシングペーパーに写す際は、より見やすくするために、窓を利用したりライトテーブルを利用するのも良いでしょう。
トレーシングペーパーに写し取ったデザインを布に写す場合はコピーペーパーを利用していきます。
写す際、トレーサーやその他のツールを使用して、デザインを生地に転写します。
写し終わった後、コピーの質が悪い場合は、チャコペンでなぞるようにしてください。
刺しゅう図案を綺麗に写すコツは練習を重ね経験を積むことも大切です。
基本の道具と代替の道具
トレーシングペーパー
トレーシングペーパーはクッキングシートでも代用できます。
私は熱転写ペンを使うことが多いため、アイロンを当てても心配のいらないクッキングシートを多用しています。
刺しゅう図案をプリントアウトしたいなら、インクジェット用のトレーシングペーパーを使うことをオススメします。
プリンタを使うと手書きよりも
断然、線が綺麗に写せます!
コピーペーパー
トレーシングペーパーに写した図案を布に写すときに必要になってくるのがコピーペーパー。刺しゅう用のコピーペーパーを使うと綺麗に仕上がります。
細い線でくっきりと写したいという場合は「カーボン紙」を利用しても良いですが、布が汚れやすいのが難点です。
トレーサー
トレーサーは、刺しゅう図案を布に写す時に使っていきます。
布+コピーペーパー+トレーシングペーパー+セロファンの順で重ねてから、線をなぞります。
セロファンを使うと布地のボコボコを気にせず、スムーズにペン先が滑るのと、トレーシングペーパーが破けるのを防いでくれます。
私はセロファンを滅多に使いません
初心者向けのテキストにはトレーサーの代わりは書けなくなったボールペンを使うと良いと書いてありますが、べつにインクが出るものでもOKです。ボールペンのように先が尖っているものならなんでもOKです。
ボールペンを使うのは、なぞりやすいことが理由だと思います。
また、書けなくなったボールペンを使うのは、汚れ防止ですね。書けるボールペンを使う場合は、できる限り油性ボールペンを使うと良いかもしれません。
私はトレーサーだけは用意しました!
ご紹介しているトレーサーはチャコペンも付属しているので
便利ですよ
以上、用意したい基本の道具をご紹介しました。
以下は2020年私が刺しゅうを始めてから試したことを書きました。
みなさんの参考になれば幸いです。
2022年に見つけた100均グッズ!刺しゅう用下地シート
ダイソーに「刺しゅう用下地シート」というものが売っていたので使ってみました。
ビニールみたいにびにょーんと伸びるのは気になりましたが、これで十分じゃないかと思っている今日この頃です。
プリンタで印刷も可能なので便利ですね!
図案にもよりますが、トレーシングペーパーもコピー用紙も不要になります。
刺しゅう図案の写し方は、布と図案に合わせて、道具を使い分け
オリジナルイラストは…iPhoneで描いて
トレペに写しているのですがプリンタを持っていないので
iPhoneで描いた下絵をどうしているかというと…
自分で描いた図案はこんな感じで写してます(2021年頃〜)
2020年頃の刺しゅう図案写しの感想
刺しゅうを始めて1年経過(下書きしたときから、さらに数ヶ月経過。まもなく2年目)。
かわいい刺しゅうで基本を勉強しつつ、かわいい刺しゅうに記載されていない部分を調べながら楽しく刺しゅうをしてきました。
練習する中で「図案」の写し方の重要性がわかるようになってきました。
布に写した図案が見えなければ、当然、モチベーションが下がるし、仕上がりも綺麗じゃない。
そのためには
- まず図案をトレーシングペーパーへ綺麗に写す
- 次に布にも綺麗に写す
だから、図案を写すときは、丁寧に、丁寧に写すことが肝心です。
基本、おおざっぱな私には、一番、苦労する作業でもありますね。
何度か、図案を写していくうちに、いろんなコツもわかってきました。
まだ、1年少々の刺しゅう歴ですが、図案を写すコツもご紹介。今後も、試行錯誤を続けながら、綺麗に写せる方法を模索していく予定です。
道具・写し方ともに「これさえあれば万能!」というものはないようです。
布の色や素材・厚さ、図案の絵柄によって最適な写し方を選ぶ必要が出てきます。
同じ道具を使っても、布によって印のつき具合が異なったり
刺しゅうが上手にできても、最後に印が消せなかったり
アイロンの熱で印が落ちなくなったりもします。
商品の説明書をよく読み、印の落ち具合も必ず確認しましょう。
印が消えていなくても、平気で持ち歩いている私
自分がそれでも平気なら、いいよね(笑)
布の種類
今のところ、練習用にシーチング。
その他は「かわいい刺しゅう」でついてくる布とフェリシモ・クチュリエの布。
それ以外の布で刺しゅうをしたことがないです。
シーチング
シーチングは、刺しゅう図案が写しやすいですよね。
安いし、色も豊富だし。お気に入りです。
かわいい刺しゅうの布
リネンは、織り目がいろいろで、綺麗に写せたり、写せなかったりと、ホント、刺しゅう初心者泣かせの布ですね。
未だに、リネンへの図案写しがへたくそです。
布の目が詰まっていると、
図案が綺麗に写せるような気がします
始めてリネンに刺しゅうしたので、刺しゅうすることでいっぱいいっぱいで、図案の写しがどうだったのか、不明
初めてのリボン刺しゅうで使った布。リネンと綿の混紡かも??
これは、図案が、それなりに写りました。
コピーペーパーは「チャコピー」使用
濃い色の布の場合、青や赤のコピーペーパーは綺麗に写せないことが多いです。
「グレー」がいいよって手芸先輩に教えていただきました!
ハンガーカバーで利用した布。リネンじゃないと思う。たぶん。
やわらかい感じの布。水に通すと、ピロピロ〜って縮んだらしい(水に通さなかったので聞きかじり)
チャコピー使用
テープに刺しゅう。
これ、ボコボコしすぎていて、図案が綺麗に写らないため、再度、チャコペンなどで、図案を写し直す必要がありました。
井上ちぐささんに「カリスマペン」を教えてもらいました。
最初は写ったんだけど、1週間後、消えちゃった。これはリネン。
チャコピー使用
シザーキーパーと同じ布だったので、チャコピーではなく「刺しゅう用コピーペーパー」を利用。
くっきり写りました。
こんな感じで、布によって、写した図案の状態が変わりました。
これからの布
練習用に購入していたシーチングがなくなったので、リネンを買いました。
こちらは、少しだけ柔らかめな感じ。
上記のリネンの他に、白いリネンも購入したけれど、白いリネンの方は、上記のリネンよりもゴワッとした感じ。
白いリネンは、かわいい刺しゅうのイニシャルを刺しゅうした布に似ているかも。
今まで、アクリル絵の具で布を染めたりしていましたが、布でアップリケもいいなというわけで「エイティスケア」も購入。
薄手なので、接着芯がないと、単体での刺繍は厳しそう。
図案の写し方
刺しゅうの最初の行程が、図案写し。
図案をきちんと写せれば、仕上がりの美しさにつながります。
図案の写し方の使い分けを確認してみました。
トレーシングペーパー
本などの図案を写すときに使うトレーシングペーパー。
トレーシングペーパーは、透かして複写するための薄い半透明の紙。透写紙とも。同様の半透明の紙に硫酸紙、パラフィン紙、グラシン紙などがあり、製法にもよるが丈夫で耐水性・耐油性があるため、食品のクッキングシートや書物の表紙を包装するブックカバー、薬包紙などに用いられる。 ウィキペディア
インクジェット用のトレーシングペーパーもあるので、PCで図案を描いている人は、プリンタで下絵を写すことが出来て便利ですね。
下記の刺繍図案のためのイラストの練習に掲載している図案は、8cm×8cmで描いています。気に入った図案があったら、ダウンロードして、インクジェット用トレペに印刷して使ってくださいね。
拡大縮小は画像が粗くなるかもしれませんが、WordやExcelやメモなどに好きな大きさに変更して使ってもらうことも可能です。
プリンタ側でサイズ設定ができるようだったら、そのまま利用可能かな?
トレーシングペーパーの代用品
クッキングシートがあれば、トレーシングペーパーの代用ができます。
たまに「ムーンベール」を使っています。
ムーンベールは薄い和紙なので、インクが本に透過してしまうため、ムーンベールを使って図案を写すときは「フリクションボール」を使っています。
ボールペンのインクが本についてしまっても、ドライヤーで消すことができます。
※ただし、フリクションはインクが消えているわけではないので、経時劣化で、インクが復活してしまうようです。
私的には、トレーシングペーパーよりも、ムーンベールの方が、綺麗に写せるような気がしました。ただトレペのように気軽に使うのはコスパが悪いので、細かい図案の時はムーンベールという感じで、使い分けしてます。
もしかすると、私の使っているトレペの性能が悪いかもしれません(汗)
いや、私の技術が悪いのかも……
布に直接写すときは「ライトテーブル」
私が持っているライトテーブルは、ライトのパワーが弱いので、薄い布でも、図案を透過してくれないため、使えないのですが・・・
刺しゅう作家さんが愛用している動画だと、ライトテーブルを利用しているのをよく見かけます。だいたい、ライトテーブル+フリクション利用ですよね。
ライトテーブルは、下から照らして図案を透かし、布に直接図案を写すことも出来ます。自分で図案を描いている人は、この方法を使っている方が多いですよね。楽ですよね。
白や単色の薄めの布なら使うことができます。
※布の色や素材によっては図案が透けないことがあります。
手芸用複写紙を使う
最も一般的で、さまざまな布や図案で使える方法ですが、フェルトなど表面がふわふわした布には印が付きにくいことがあります。
使っている人が多いと思うのがクローバーの「チャコピー片面クリアータイプ」
水洗いで印が消すことができます。
刺しゅう用には必ず片面タイプを。
時間の経過とともに、消えちゃうことも。
布目が粗い「リネン」だと、チャコピーは写しにくいんですよね。そこで、私が買ってきたのが「ルシアン 刺しゅうコピーペーパー」
これ、くっきり写って見えやすかったです。
でも、濃い=消えにくいなのかな?
水でゴシゴシしたけど、線が消えず・・・とほほ。
刺しゅうコピーペーパーを使うときは、線の外側を刺して線が見えないようにするという技を使っている今日この頃です。
うわさの「スーパーチャコペーパー」
スーパーチャコペーパーもいいよっていう噂もあるのだけれど、スーパーチャコペーパーは全然ダメっていう人もいて、結局、布との相性なんでしょうね。
スーパーチャコペーパーは、チャコピーと同じで、繊細な図案は不向きという話しも。
機会があったら、スーパーチャコペーパーも利用してみたいと思います。
チャコが消えない、消えないって騒いでいると、
手芸先輩から、よく言われるのが、
下絵はめん棒で消すのではなくて、たっぷりの水で消すのが正しいと。
最近、ようやく、たっぷりの水で消すが一番だと思うようになってきました。
そのためには・・・刺繍をはじめる前に
- 布は水通ししておく
- フリクションは、水につける前に、先に消しておく
という、下準備も必要なんだろうな〜と気づいたので、昨日購入した布を、水通ししました。
カーボン紙
事務用品の「カーボン紙」
私も、使うことを考えたことあるのですが、事務で使っていたとき、指で触っただけで、指紋が付いたりと、余計なところを汚しちゃったり、消しゴムで消えないため、布での利用は断念しました。
ただ、汚れやすいことと、消えにくいことを理解した上で使うのは有りかな?
繊細な線が引けるのも良いのですけどね・・・
繊細さだけで選んだら「カーボン紙」だと思う
トレーサー
線を写すときは「トレーサー」があると便利です。ボールペンとかでもOKですが、写り具合や、繊細な図案を写したいときは、やっぱり「トレーサー」。
これは、買って損はないと思います。
というか、買い!です。
チャコペンなどの筆記用具を使う
複写紙で写らなかった部分をなぞったり、ライトテーブルで透かして写すときに必要になってくるのが筆記用具。
かつて私はチャコジプシーだった
図案写しマーカー
水性タイプ、自然に消えるタイプがあります。
自然に消えるタイプは、翌日に消えたことあります。気温とか湿度の関係でしょうか?
マーカーは、刺しゅうの下絵では太いため使ったことがありません。
チャコペン・カリスマペン・ソーライン
鉛筆タイプのチャコペン。
私はシャープペンシルタイプのソーラインを使ってます。
細い図案を描くときにシャープペンシルタイプは、使い勝手が良いです。
リボン刺しゅうの井上ちぐささんに教えていただいた「カリスマペン」
買っただけで、満足して使っていません。
井上ちぐささんのリボン刺しゅう
井上ちぐささんは、お名前を変えられてます。
フリクションシリーズ
私は「フリクションペン」を愛用しています。
ただし、フリクションペンは、熱でインクを消しているわけではなく、熱でインクを透明にしているだけなので、使用には注意が必要です。インクが復活したり、変色したりします。
他のペンと比べても、細い線が描けるので、刺しゅうの図案向けだなとは思います。フリクションを愛用している人も多いですよね。
フリクションファンライナーを教えてもらってからは、フリクションボールよりもフリクションファンライナーの使用頻度が増えてきました。
あと、濃い色の布地の場合は、フリクション色鉛筆を使うといった具合で、とにかくフリクション大好きです。
フリクションは、紙用です。トラブルがあっても文句を言っちゃダメだよ
ピーシングペーパーを使う
手芸用複写紙で印の付けにくい素材におすすめ。ハリが出て刺しゅう枠なしでも刺しやすくなるので、ハンカチの端などにも使えます。
◎フェルトやウール、ニットなど
◎線描きの図案
△ステッチで綿を埋める図案
- ピーシングペーパーの光沢のない面に図案を写す。光沢のある面を布に合わせ、アイロンで仮どめする
- 周囲にしつけをかけて押さえる。ピーシングペーパーの上から刺しゅうをする。
- 刺しゅうの針目からピーシングペーパーをちぎって取り除く。無理に引っ張ると針目が乱れるので丁寧に
- 図案の中のピーシングペーパーは、ピンセットでつまむと取り除きやすい
アイロンで仮接着ということは、刺しゅうしたとき、接着剤の影響とかは受けないのかな?
機会があったら、確認してみたいです
穴あき型紙を使う
図案の通りに穴の空いた型紙と粉状のチャコを使ってステンシルのように印を付けます。比較的印が消えやすいので、短期間で仕上げられる図案向き
◎同じ図案をいくつも刺すとき
×複雑な図案・小さくて細かい図案
パターンシート
ハサミでカットできるプラスチックシート。半透明で図案が写しやすい
F・チャコライナーペン型
中身のパウダーを使用。ホワイトの他にブルー、イエロー、ピンクがある
- 図案をパターンシートに写す。太めのフランス刺しゅう針などを使い、図案線に穴をあけて型紙を作る。
- 布に型紙を重ね、化粧用パフなどを使いチャコのパウダーを少しずつすり込む。
- 刺しゅうをした後で印を消すときはパウダーをはたいて落とす。
[chat face=”facegu.png” name=”花み” align=”left” border=”red” bg=”none”] ハンドメイド作品で、同じ図案を複数作るときに利用できそう[/chat]
でも、私の場合は、図案が消えなくても良いから、アクリル絵の具でステンシルしちゃうかな
スマ・プリを使う
透明なシールに図案を写して布に貼り、その上から刺しゅうをします。インクジェットプリンター(水性インク)も使えるので、刺しゅうの幅が広がります。
スマプリ
愛用している方、多いですよね。
ただ、糊の関係で、刺しにくいっていう話しも聞くので、実際に使ってみないと、わからないかな。
熱転写ペンシル
熱転写ペンシルで描いた図案はアイロンで転写することができます。
布用複写紙よりも鮮明に写しやすいです。
ただ水で消せないので、作品によっては使い分けが必要です。
熱転写ペンシルとアイロンマーカーを購入しました。
今のところ、使う機会がないので、使ったら、感想をアップします!
目の粗い麻布で使ってみたら、細かい図案も綺麗に写すことが出来ました
アイロンマーカー
濃い布にフリクション色鉛筆でも綺麗に写せなかったので、アイロンマーカーホワイトを購入しました。
かわいい刺しゅう49号のアップリケ刺繍で、アイロンマーカーホワイトを使ってみました。
ボールペンのインクと違って、水っぽい感じで、キャップをしっかり閉めておかないとダメかな?という印象。
右下の白い線がアイロンマーカーホワイトで描いた線。
私の場合、フリクションはドライヤーで消しているので、アイロンマーカーホワイトもドライヤーで消えて欲しいということで、ドライヤーを当てたら、ちょっと消えにくかったけれど、問題なく消えました。
濃いめの布地ではアイロンマーカーホワイト利用決定ですね。
アイロンで消える白いボールペンは、書きにくくて、何か代用品をと思っていたのだけれど
ユニボールシグノ φ(..)メモメモ
フリクションと同じで、布用ではないので自己責任で。白インクはハッキリ見えないと、刺繍ができないのよね(老眼近眼だから) https://t.co/Yfuv4TWaU0— hanami@Homeworker (@hanami_tiki) June 6, 2021
図案を写すときのポイント
- 布は図案を移す前に霧を吹いてアイロンをかけ、布目を整えておく
- 図案は縦糸、横糸に沿って配置する
- 途中でめくらず、1回で写す
- 布に付けた印が濃すぎると布の汚れや跡残りの原因に。また薄すぎると途中で消えてしまいます。目だたない布端などで試してみて、ちょうどよい筆圧を覚えましょう
- 図案は最小限に省略して写すと、はみ出しや跡残りが防げます
刺しゅうをきれいに刺すコツ
布にゆがみがあるときは図案を写す前に、軽くアイロンをかけ直しておきます。
図案は余分な線が入らないようになるべくきれいな1本の線で写します。
図案の中に直線があるときは、布目に合わせます。
丸を描くときは円定規が便利です。
レゼーデージーステッチなどで花を刺すときは等分の線を引きます。
刺しゅうをきれいに刺すコツ・2
かわいい刺しゅうの下絵は、線が細くて、フリクションだと線が太くて使えないため、ソーラインで、線を描き直してます。
下絵の線は、きちんと描くと、綺麗に刺すことが出来ます。この手間暇を省かないことが大切ですね。
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