「源氏物語」は、華やかな平安時代を舞台に、源氏や彼の子や孫たちが織りなすラブストーリーとして知られています。この長編恋愛小説は、千年以上の間、読み継がれ、世界各国で翻訳や研究が行われており、今もなお愛され続けています。
あまりの大作で、すべて読み切った人という方はいらっしゃるでしょうか?
私は、大ファンである大和和紀先生の『あさきゆめみし』という漫画ではまりました。
あなたは、好きな登場人物はいますか?
私は「葵の上」と「六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)」が好きです。
どっちが好き?って聞かれたら「六条御息所」でしょうか?
今回は私なりの「六条御息所」について語ってみました。
マンガでわかる「源氏物語」に「六条御息所」が祟り続けた年数が書いてあって、その年数にビックリです!
源氏物語は恋愛小説だけど
因果応報がテーマです!
源氏物語の「六条御息所」は何年祟り続けたの?
「源氏物語」は、プレイボーイの光源氏を中心に、様々な恋愛模様が描かれた小説です。物語の中で、光源氏に熱烈な愛を抱いた女性の中には、生霊となった者もいます。
その人物が「六条御息所」です。
「六条御息所」の話は、恋い焦がれる思いとプライドから素直になれない女心、現代の女性でも理解できる心理かもしれませんね。
「六条御息所」ってどんな女性?
身分が高い「六条御息所」は、気品・容姿の美しさ・教養全てを兼ね備えた女性です。
その彼女が光源氏に関しては愚かな女性になってしまう。
プライドと狂うくらいの恋に揺れ動く女心にゾクゾクしたものです。
「私だけを見てほしい」
この一言が言えたら、彼女が怨霊になることはなかったのでは?と感じてしまいます。
そうはいっても、光源氏には正妻の「葵の上」がいるわけだし、所詮「浮気相手」でしかない「六条御息所」の思いは報われることがないんですよね。
私は、こんな浮気男のどこがいいの?って思うのですが
ハッ!魅了魔法でも使ってたんでしょうか?!
……ジャンル違い
最初は「六条御息所」の気品や気高さに惹かれた光源氏でしたが、完璧なところに息苦しさを感じ、他の女性へうつつを抜かします。
そんな浮気男なんか切り捨てられればよかったのにね。
「夕顔」にとりついた物の怪の正体とは?
光源氏は「六条御息所」に飽き身分の低い「夕顔」へと心変わりします。
「六条御息所」じゃなくても、浮気は許しがたしですよね。
二人が密会中、物の怪に取りつかれた夕顔は殺されてしまいます。
物語では物の怪の正体は「六条御息所」とは書かれていませんが、ここまでの話の流れで物の怪の正体は「六条御息所」じゃないかと想像してしまいますよね。
「あさきゆめみし」では
「六条御息所」が描かれていました。
「六条御息所」VS「葵の上」
浮気男のいうことなんか本気にしちゃダメだとおもうんですけどね。
絶対「妻とは上手くいっていなくてさぁ、愛してるのは君だけだよ」みたいなこと言っていそうですよね。
好きになってしまうと、そんな男の言葉を信じてしまう女心。
そんな中で、上手くいっていないはずの正妻が妊娠したって聞いたら、嫉妬に狂うのは目に見えてます。ホント、光源氏はろくでなし!
さらに、葵祭で正妻と愛人が鉢合わせ。
葵の上が「愛人のくせに」と言って「六条御息所」の車を押しのけてしまう事件が起きてしまいます。
いや、確かに愛人なんだけどね。
正妻の「葵の上」も「六条御息所」に劣らず気位高い人だしね。
「葵の上」も「六条御息所」も光源氏と出会わなければ、絶対幸せに生きられたと思うよって、いつも思うわけです(笑)
結局、「六条御息所」は生き霊となって「葵の上」を呪い、「葵の上」は男の子を産んで亡くなってしまいます。
ようやく「六条御息所」が「葵の上」を苦しめていた犯人であることを知った光源氏はますます足が遠のきます。
いや、二人を苦しめたのはお前だ!と
何度思ったことかwww
憎しみを男ではなく女へぶつける女心
結局、この世を去った後も六条御息所は、光源氏の妻たちを苦しめ続けます。それこそ「かわいさ余って憎さ百倍」。光源氏への憎しみをすべて光源氏が愛する人たちへとぶつけていきます。
元凶を恨まず……
これが「愛」のまか不思議なところです
呪い続けて●●年!
平安時代の「怨霊」ってすさまじいですね。
生き霊12年、怨霊20年です!
凄いですね!
「葵の上」と「六条御息所」の話が好きなため、私の中では、どこまでもクズ男認定な光源氏ですが、彼は恋愛だけに生きているわけでもなく、政治的に暗躍もしています。
そんな話が「漫画でわかる光源氏」に書いてあるので、興味があったら読んでみてくださいね。
マンガでわかる 愛と謀略の源氏物語: 華麗なる平安恋物語の舞台裏
マンガだから初心者でも読みやすい!マンガなのにマニアックだから中・上級者も楽しめる!
初めての切り口で堪能する『源氏物語』。
『源氏物語』=マルチな才能のイケメン光源氏の恋愛遍歴、というイメージを持つ人が多いと思います。
もちろんそれも正解ですが、実は結構政治的だったり、当時の世相や流行を如実に反映させていたりと、恋以外の要素が複雑に絡み合った重層的なストーリーでもあります。
本書は、ラブストーリーという観点だけでなく、政治的、文化的な側面にも等しくスポットを当てて、マンガ仕立てで源氏物語を紹介した一冊。
ワンフレーズの原文から物語の背景や和歌に込められた意味などを紹介するなど、コラム的な読み物も満載!
初めて『源氏物語』に触れる人、あらすじは知っているけれどもう少し深く知りたい人、ラブ要素だけでは飽き足らない人などなど、あらゆる人に楽しんでいただける、新しい『源氏物語』手引書です。
作者の紫式部については
2024年大河ドラマの主人公でもある紫式部が綴った日記をマンガ化!
『源氏物語』だけじゃない! 絶望と不安と無常……そして平安の人間模様が綴られた超ネガティブ日記
『新編 人生はあはれなり… 紫式部日記』
アシェット「恋愛小説の世界」
アシェットの恋愛小説の世界でも源氏物語が取り上げられています。